囲碁 棋譜の簡単作成と管理:『Baduk Cap』でプレイを次のレベルへ

囲碁棋譜を簡単に保存できるBaduk Capの紹介

囲碁教室で習っているとき、よく写真で記録をします。

しかし、写真アプリに撮影した盤面の写真を残すと、普段の写真に埋もれてしまい、後から探すときに大変不便です。

写真の内容をアプリで棋譜に起こして保存することもあるのですが、石数が多いと結構時間がかかります。

そこで見つけたのが「Baduk Cap」という有料アプリです。

Baduk Cap 中国語
日本語iphone だと中国語が表示されるが、設定で英語にできる。
Baduk Cap Home
設定で英語に変えた画面

このアプリは、簡単に棋譜を撮影してSGF保管できるだけでなく、更に料金を支払えば、撮影した盤面の状況がわかったり、ライブで撮影した場合は手順まで残してくれ、大会の記録や普段の囲碁練習にも大いに役立ちます。

ライブで撮影して手順記録をする機能は、現状契約をしていないので試していません。この記事では、盤面を撮影した写真をSGFファイルへ変換する機能についてご紹介します。

※動画撮影することで自動的に棋譜を残してくれる機能は、別料金が必要になります。
※記録する端末を傍に置ける状態にしなければいけませんので、運営側の許可が必要です。プレイヤーに迷惑のかからないように記録をしましょう。

目次

囲碁の棋譜作成の重要性

囲碁は単なるボードゲームではなく、戦略と洞察が求められる深い思考のスポーツです。各局面での選択は、後のゲーム展開に大きな影響を及ぼします。

このため、棋譜はただの記録以上の意味を持ちます。棋譜を通じて、プレイヤーは自身のプレイを振り返り、どの手が効果的だったか、どのような戦略が功を奏したか、また何が敗因だったのかを理解することができます。

特に子どもたちや大人になって囲碁を始めた人たちにとって自分のゲームを客観的に分析することは、技術向上の大きなステップとなります。しかし、実際にゲームを行う中で、すべての手を記憶することは困難です。

その点で「Baduk Cap」アプリは革新的です。

基本機能である、写真から直接棋譜を生成する機能は、覚えておくべき局面を素早く記録し、別の棋譜アプリでじっくり分析することができます。特に私は囲碁教室で習ったことを写真におさめ、帰宅してから棋譜に起こすのに大変重宝しています。

このように「Baduk Cap」を使用することで、囲碁の学習と実践の両面で効果的なサポートを提供し、プレイヤーが次のレベルへとステップアップする手助けをします。

※例え動画が撮れなくても、局面の写真があれば思い出すきっかけになります。

そよパパ

テニスやサッカーがビデオで残して研究するように、囲碁も記録することが普通になればいいんだけどね。はい、面倒くさいんですよw

Baduk Cap アプリの詳細紹介

「Baduk Cap」は、囲碁の盤面や棋譜を簡単に記録しSGFファイルへ変換できるiOS専用アプリです。

このアプリは、囲碁愛好家にとって、日常の練習から公式な大会まで、あらゆる場面での使用に最適化されています。

対応機種

  • iPhone iOS 15.0以降(iphone7でもOK)
  • iPad iPadOS 15.0以降
  • iPod touch iOS 15.0以降
  • Apple VisionvisionOS 1.0以降

主要機能

基本料金で利用できる機能です。

  1. 画像認識
    • 碁盤の画像を自動でキャプチャし、SGFファイル形式に簡単に変換します。これにより、手動での記入ミスを減らした棋譜作成が可能です。
  2. エクスポート機能
    • 書籍やWebからの問題をキャプチャし、SGFファイルを生成→クリップボードにコピー、メールで送信、Dropboxに保存、または他のアプリ(例: EasyGo, Smart Go One)にエクスポートすることが可能です。これにより、学習資料としての利用や共有がとても簡単になります。
  3. サポートされるボードサイズ
    • 9×9、13×13、19×19といった様々なサイズの碁盤に対応しています。これにより、ユーザーは多様な練習や試合形式に柔軟に対応できます。
  4. デバイス対応
    • iPhoneとiPad、Vision Pro などに最適化されてます。

追加購入が必要な機能

追加料金を支払うことで次のような機能が追加されます。追加機能は私もまだ使ったことがないので基本説明だけになります。

  1. スコアリング機能
    • 対局の終了後に勝者と正確なスコアを自動的に決定します。これにより、試合の分析とレビューがより迅速かつ正確に行えます。
  2. 自動写真撮影
    • Bluetoothカメラリモートを使用して動作を認識し、自動的に写真を撮影またはライブキャプチャを行うことができます。大会や練習中でも棋譜を記録することが可能です。ライブキャプチャは手順も再現してくれます。

サブスクリプションオプション

  • スコアリング
    • 勝者と正確な対局結果を決定 (対局結果をタップすると、計算方法の説明が表示されます)
    • 100円(1年)
  • Baduk Cap Pro 1年間サブスクリプション
    • スコアリングとゲーム録画(自動写真撮影とBluetoothカメラリモートでのライブキャプチャを含む)、さらにMastodonへのゲーム放送が可能です。
    • 400円(1年)
  • ライフタイムプロ
    • 一度の支払いでアプリの全機能を永続的に利用可能です。
    • 2200円(1年)

※料金は、2024.4.25現在のものです。

その他のプロ機能

  • Siriショートカットダークモード代替アプリアイコンを利用して、ユーザーの使い勝手を向上させ、カスタマイズ可能です(ただしSiriは日本語非対応)。

これらの機能により、「Baduk Cap」は囲碁のプレイや学習を、より効率的かつ楽しいものに変えることができます。練習から大会まで、あらゆるシナリオで役立つツールとして、あなたの囲碁ライフをサポートします。

※一局を記録するのは本当に体力と集中力が必要で、子どもの記録してあげたいけれど囲碁わからない、という場合は、こういうアプリを使うのもありかと思います。


※もちろん棋譜記録アプリを使ってリアルタイムで記録できるならしてあげてみてください。子どもの集中力、戦う気持ちに気が付き感動しますし、時間をかけて考えているところは一緒に考えてしまいます。こういうところはあとで話題にできるので楽しいですね。

中国語を英語へ変換する方法

このアプリは中国語で書かれているのですが、iphone の設定から言語を英語へ変更することができます。

1.iphone の設定へ移動
2.アプリ欄にある、Baduk Cap をタップ
3.言語を英語へ変更

たったこれだけです。

操作自体はとても簡単なので中国語でも大丈夫ですが、不安な方は変更してくださいね。

画像認識のプロセス

つぎに画像を棋譜へ変換する方法をご紹介します。

1.写真を撮る(またはアルバムから選択する)
2.グリッドをあわせる(うまく撮影されていると自動で設定される)
3.Board をタップすると画像が表示される
4.間違いがないか、Compare をタップして比較する
5.Action をタップして、Share をタップする
6.E-mail 、クリップボードコピー、または特定アプリ起動を選ぶ
7.それぞれの方法で保存する

画像つきの解説です。

STEP
写真を撮る(またはアルバムから選択する)
写真を選ぶ

写真を選択する
STEP
グリッドをあわせる(うまく撮影されていると自動で設定される)
碁盤とグリッドを合わせる
STEP
Board をタップすると画像が表示される
読み込んだ写真から画像ファイルをつくる
STEP
間違いがないか、Compare をタップして比較する
画像と棋譜を比較する
STEP
Action をタップして、Share をタップする
STEP
E-mail 、クリップボードコピー、または特定アプリ起動を選ぶ

※Game information は、シェア先のアプリで編集してもOK。

STEP
それぞれの方法で保存する

想定シーンとレビュー

大会で自動記録

この機能は課金をしなければ使えません。残念ながら私はまだこのオプションを課金してないので、使ってみたことがありません。

近々、子どもの大会が開催されるので、そのときに可能であるならば使ってみたいと思います。その時はまた改めてブログにて報告させていただきます。

記録するにあたり、次のような器具があると便利でしょう。

普段の棋譜記録・詰碁記録

囲碁教室で教えてもらったことを写真で記録しています。
しかし、写真のままだと後から検索するときに面倒くさいです。

習った手筋や型、詰碁などを写真から簡単にsgfに落とせるので、普段自分が愛用しているアプリでそれらを一括で管理できるのが大変便利です。

特に詰碁は、問題を簡単に自分のスマフォの中に保存できるのがありがたいです。外出先でアプリを起動すれば、自分が力をいれて学んでいる詰碁を表示して簡単に練習したり、解答を入力すれば(保存先のアプリによりますが)、学習をより一層深めることができます。

実際に利用した感想

実際に利用したときに感じたメリットとデメリットを紹介します。

メリット

  • 写真取り込み→SGF変換と機能がとてもシンプルで分かりやすい。
  • 詰碁問題を記録するときも、0から作らなくて良い。特に石数が多いときは楽。
  • SGFにすることで別アプリで活用しやすい。
  • 今まで写真撮影していた囲碁関連のファイルをSGFにすることで二次利用しやすくなった。
  • 盤面の大きさや場所など指定ができるので、間違いが少ない

デメリット

  • 有料(600円+アルファ)。棋譜をSGFへ変換するだけなら妥当な価格。
  • 言語は中国語か英語、ドイツ語。
  • アプリ自体にはSGF保存できないため、別のアプリが必要になる。
  • あまりにもマイナーで知られてないので情報が少ない。

予想する対象ユーザー

  • 棋譜を覚えるのが苦手
  • 棋譜を記録して自習したい
  • 子どもの棋譜を残したい保護者

高段者にもなると自分が打った碁をずっと覚えているのでこのアプリは活躍しないかと。

かといって、試合の緊張で忘れることもあるから、記念に残る大会決勝などではアプリを使って残したいと思うかもしれないですね。

記録してくれる人もおらず、自分で棋譜を覚えられないプレーヤーさんで、自分の棋譜を検討したい人向けだと思います。

撮影のコツ

撮影のコツ

  • なるべく正対して撮ると、後からグリッドを動かす手間が減る。
  • 四隅を必ず入れること。
  • 横から撮った写真は、アプリ内で写真を回転させられる。
  • 撮影し直したいときは、二本指で写真をスワイプアウトさせると消える。
  • 遠すぎると写真が不鮮明、石が小さすぎて認識しない。

アプリは、かなりの精度で四隅を把握してくれるので、よほどの角度でなければほとんど認識してるはずです。

正対して撮影
斜め横から撮影

補足:データ管理について

繰り返しますが、このアプリ自体には作成したSGFファイルを管理する機能はありません
作成したデータは次のような方法で管理します。

  • クリップボードにコピー
    • 直接他のアプリケーションに貼り付けるために棋譜をクリップボードにコピー。
  • メールで送信
    • 棋譜ファイルをメール添付ファイルとして送信し、コーチや友人と共有。
  • 他のアプリにエクスポート
    • 囲碁アプリケーション(例: EasyGo, Smart Go One)への棋譜のエクスポートをサポート。

機能がとてもシンプルなので使いやすいのが最高ですね。

Baduk Cap アプリ FAQ

Q1: Baduk Capはどのデバイスで利用できますか?
A1: Baduk CapはiOSデバイスに最適化されています。iPhoneおよびiPadで利用できます。

Q2: このアプリでサポートされている碁盤のサイズは何ですか?
A2: Baduk Capは、9×9、13×13、および19×19の各サイズの碁盤をサポートしています。

Q3: 棋譜のファイル形式は何ですか?どのようにエクスポートできますか?
A3: 棋譜はSGF(Smart Game Format)ファイルで保存されます。ユーザーはこれをクリップボードにコピーしたり、メールで送信、または他のアプリにエクスポートすることができます。

Q4: 自動写真撮影機能はどのように機能しますか?
A4: 自動写真撮影は、Bluetoothカメラリモートを用いて行われます。この機能を有効にすると、特定の動作が検出されたときに自動的に写真が撮影され、それをもとに棋譜が作成されます。

Q5: スコアリング機能は何をするものですか?
A5: スコアリング機能は、対局が終了した後に自動的に勝者とそのスコアを決定します。これにより、写真から対局の分析が容易になります。

Q6: Baduk Cap Proサブスクリプションにはどのような機能が含まれますか?
A6: Baduk Cap Proサブスクリプションには、スコアリング、ゲーム録画(自動写真撮影とBluetoothカメラリモートによるライブキャプチャを含む)、そしてMastodonへのゲーム放送が可能です。

Q7: Baduk Capを使用する主な利点は何ですか?
A7: 主な利点は、手軽に棋譜を記録・作成できること、棋譜の作成と共有が容易であること、および囲碁の形勢判断などの情報を提供することです。

そよパパ

棋譜管理なら、Smart Go One(無料)をおすすめします。

まとめ

「Baduk Cap」アプリを詳しくご紹介しました。

囲碁棋譜を記録するために役立つツールの一つです。
初心者からアマ高段者まで、誰もがその便利さと効率性を実感できるでしょう。

アプリのダウンロード

Baduk CapはiOSデバイスに対応しており、App Storeからダウンロード可能です。初めての方には基本機能が、より高度な機能を求めるユーザーにはProバージョンが推奨されます。

Proバージョンではスコアリング機能や自動写真撮影などのプレミアム機能を年間サブスクリプションまたはライフタイムプロオプションで利用できます。

写真をとってSGF保存が簡単にできる「Baduk Cap」アプリは、600円。

私は囲碁教室で習ったことを写真で撮りまくっています。時々、それらをそのままにしてしまうことがあるのですが、このアプリを使うことで記録することが習慣になりつつあります。

また、普段問いているの詰碁問題をアプリに入力していたのですが、このアプリを使うとめちゃくちゃ楽に取り込めます。取り込み先のアプリは、SmartGo One を使ってますが、カタログ的に使うのは良いけど、詰碁問題作成にはちょっと不便かも。取り込み先のアプリもこれから探してみようと思います。通常サイズの碁盤の記録は問題ないですよ。

ダウンロードはこちらから。

このアプリを使用することで、囲碁の技術を磨き、大会でのパフォーマンス向上、日常の練習の質を高めることができます。棋譜を通じて自己反省と成長を促し、囲碁の理解を深めましょう。

今こそ、Baduk Capで新たな一手を踏み出してください。

iOS のアプリは、なるべく AppStore から直接ダウンロードしましょう。この Baduk Cap も安心してダウンロードすることができます。

感謝

れたすさん、素敵なアプリを教えてくださりありがとうございます!

言語変更は、のりかまさんがポストされていました!これでかなりハードルが下がりますよね。ありがとうございます。

そよパパ

端末のバッテリーがどれだけ保つか、だよねえ。古い端末を記録用として使うのはとても良いアイデアだと思う!

そよパパが遠征時に持ってたタイプ(私のは古いけどね)

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